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月別アーカイブ: 2025年11月

万寿農園の農園日誌~“トマト・ピーマン農家で働く”~

皆さんこんにちは

万寿農園の更新担当の中西です。

 

~“トマト・ピーマン農家で働く”~

 

前回はトマト・ピーマンづくりの一年についてお話しましたが、
今日は少し視点を変えて、

「農業で働くって実際どうなの?」
「トマト・ピーマン農家の一日って、どんな流れ?」

というところにフォーカスしてみたいと思います✨

  • 将来、農業に挑戦してみたい人

  • 移住+農業に興味がある人

  • 子どもに“食と農”の話をしてあげたい親御さん

そんな方の参考になれば嬉しいです


1. トマト・ピーマン農家の一日は、季節でリズムが変わる⏰

農業の働き方は、
会社員のように「9時〜18時、土日休み」とは少し違います。

でも、**「季節ごと・作物ごとにリズムがある暮らし」**は、
慣れてくるととても心地よく感じられます

◆ 収穫シーズン(初夏〜秋)の一日イメージ

ここでは、ハウス栽培+露地栽培を組み合わせた農園の例として、
ある一日をご紹介します。

5:30〜6:00 朝の見回り&収穫スタート

  • ハウスの温度・湿度チェック

  • トマトの色づき具合を見ながら収穫

  • ピーマンはツヤと大きさを見ながらポンポン切ってコンテナへ

朝は気温も低く、
トマトもピーマンも“シャキッと”している時間帯です。
この時間の畑の空気は、本当に気持ちいいですよ

9:00前後 選別・箱詰め作業

  • 収穫してきた実をサイズ・状態別に仕分け

  • 傷や病斑がないかチェック

  • 出荷先ごとの規格に合わせて包装・箱詰め

直売用・飲食店用・市場出荷用など、
送り先によって求められるサイズや形が違うので、
**「この箱はこっち向け」「これはあのお店に」**と仕分けていきます。

12:00前後 昼休憩
外仕事は体力を使うので、お昼ごはんは超大事!
おにぎり・味噌汁・漬物…シンプルなご飯がやたらうまいです

13:00〜15:30 畑の管理作業

  • わき芽かき(トマトの不要な芽をとる)

  • 誘引作業(茎をひもで支柱に固定)

  • ピーマンの枝整理・下葉かき

  • マルチ補修・草取り

ここは**“コツコツ系の作業時間”**です。
黙々と手を動かしながら、

  • 次の段取りを考えたり

  • 一緒に働くメンバーと雑談したり

する、意外と好きな時間でもあります

16:00〜 片付け・翌日の準備・記録

  • 道具を洗って片付け

  • 出荷伝票の整理

  • 今日の作業内容・畑の様子をノートに記録

記録は、翌年の栽培のヒントにもなります。
「この時期に雨が続いて病気が出た」「この追肥は効きがよかった」
など、経験値を“言葉”として残しておく作業です。


2. トマト・ピーマン農家の仕事って、どんな人に向いている?

よく聞かれるのが、

「体力に自信がないと無理ですか?」
「農業の経験がないと難しいですよね?」

という質問。

もちろん、楽な仕事ではありませんが、
**「こういうタイプの人はハマりやすいな」**という傾向はあります

✅ 向いているタイプ

  • 体を動かすことが嫌いじゃない人

  • コツコツ作業が意外と好きな人

  • 自然や植物が好きな人

  • 失敗しても「次はこうしよう」と考えられる人

  • 朝型の生活リズムに抵抗がない人

経験は“あとからついてくる”

トマトのわき芽かきも、
ピーマンの収穫の見極めも、
最初から上手にできる人はいません。

  • 先輩農家やスタッフに教わる

  • 実際にやってみる

  • 失敗しながら覚えていく

その繰り返しです

大事なのは、

「分からないことを分からないままにしないこと」

これができれば、未経験でもしっかり成長していけます


3. 「農業=休みがない」は本当?働き方のリアル‍♂️

たしかに、

  • 収穫のピーク時期

  • 台風前後

  • 定植直後

などは、休みを取りにくい時期もあります。

ただ、最近は

  • 収穫や出荷作業をパートさんと分担する

  • 繁忙期が重ならないように作付け計画を組む

  • 機械や省力資材を導入して負担を減らす

など、家族総出で365日フル稼働…というかたちは減ってきています。

当農園でも、

  • 「この日は絶対休む日」と決めて家族時間にしたり‍‍

  • 雨の日は室内作業や事務に充てたり

と、メリハリをつけた働き方を大事にしています。

「農業だから休んじゃダメ」ではなく、
**「農業だからこそ、長く続けられる働き方を考える」**ことが大切だと感じています


4. トマト・ピーマン農家のやりがいって、どこにあるの?✨

これは人それぞれですが、
私たちが強く感じているやりがいをいくつかご紹介します。

お客さまの「おいしかったよ!」の一言

直売所やマルシェ、飲食店さんから

  • 「ここのトマト、子どもがパクパク食べてます」

  • 「ピーマンが甘くてびっくりしました!」

  • 「またあのトマトが食べたいって家族に言われて…」

そんな声をいただく瞬間、
どんな疲れも吹き飛びます

目の前で“成長”が見える仕事

  • 苗が少しずつ大きくなっていく

  • つぼみが付き、花が咲き、実が膨らむ

  • 緑だった実が少しずつ色づき、収穫を迎える

現場で毎日見ていると、
トマトもピーマンも本当に「生きているんだなぁ」と感じます

自然と向き合うからこそ、季節がくっきり見える

  • 春の陽射しの変化

  • 梅雨の湿気と土の匂い

  • 真夏の朝夕の空気の違い

  • 秋の気配が少しずつ忍び寄る感じ

カレンダーよりも、
畑と空気が“季節の変化”を教えてくれる生活は、
言葉にしづらい豊かさがあります☀️


5. 大変なこと・しんどいことも、もちろんあります

きれいごとだけではなく、
大変な面も正直にお伝えします。

天候リスク

  • 長雨で病気が広がる

  • 雹(ひょう)で実が傷つく

  • 台風でハウスが被害を受ける

どれだけ対策しても、
完全にゼロにはできないのが自然相手の仕事のつらいところです。

収入が天候・市場価格に左右される

  • 豊作だと価格が下がる

  • 不作の年は、出荷量そのものが減る

だからこそ、

  • 直売・飲食店・加工用など販路を分散する

  • トマトとピーマン以外にも少し別作物を組み合わせる

など、リスク分散の工夫も欠かせません。

常に勉強が必要

  • 新しい病気や害虫

  • 資材・品種・栽培方法の進化

  • 補助金・制度・機械化の情報

「去年と同じことだけしていればいい」という時代ではないので、
勉強をやめてしまうと、あっという間に取り残されてしまいます


6. 「それでも農業を選ぶ人」が増えている理由

最近は、
異業種から農業に飛び込んでくる人も増えています。

  • ITエンジニアから農家へ

  • 飲食業から「自分で素材を作りたい」と就農

  • 都市部から地方へ移住+農業

話を聞いてみると、
こんな言葉がよく出てきます

  • 「自分のしごとが“誰かの食卓”に直結するのが嬉しい」

  • 「人の多さから少し離れて、自然と一緒に働きたい」

  • 「パソコンの画面ではなく、本物の“ものづくり”をしたい」

トマト・ピーマン農家として働くことも、
まさにそうした“生き方の選択肢”の一つだと感じています


7. まとめ:トマト・ピーマンの畑から、食卓と“これからの働き方”を考える

  • トマト・ピーマン農家の一日は、早朝の収穫から始まる

  • 仕事は体力勝負な面もあるけれど、季節や成長が見える豊かさがある

  • 「おいしかった」の一言と、目の前の成長が何よりのやりがい

  • 天候リスクや収入変動など、大変な面も現実としてある

  • それでも、農業という働き方を選ぶ人は増えている

もしこの記事を読んで、

  • 「トマトとピーマンの見え方がちょっと変わった」

  • 「農業の仕事って意外と面白そう」

  • 「子どもと一緒に収穫体験に行ってみたい」

そんなふうに感じていただけたなら、
トマト・ピーマン農家としてとても嬉しいです

いつかどこかの畑で、
一緒に真っ赤なトマトやツヤツヤのピーマンを収穫できる日が来たら…
それはきっと、忘れられない一日になると思います✨

今日も畑で、
あなたの食卓に届く一粒一粒を、大切に育てています

 

 

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万寿農園の農園日誌~“カラフルな畑”~

皆さんこんにちは

万寿農園の更新担当の中西です。

 

~“カラフルな畑”~

 

私たちは、トマトとピーマンを中心に栽培している小さな家族農家です。

スーパーに行けば一年中並んでいるトマトとピーマン。
でも、その1つ1つがどんな畑で、どんな人の手で育てられているのか…
意外と知られていないのではないでしょうか?

今日は、「トマト・ピーマン農家のリアルな一年」と、
私たちが大切にしているおいしさ・安全・土づくり
へのこだわりを、畑目線でじっくりお話してみたいと思います


1. トマトとピーマン、実は“性格がぜんぜん違う”兄弟です

トマトもピーマンもナス科の作物で、
ハウスや露地で一緒に育てられることも多いペアですが、
畑で向き合っていると、性格は結構ちがうなぁと日々感じます

トマトの性格

  • 水にとても敏感(水をやりすぎると味がボケる)

  • 日当たりが大好き、でも高温ストレスも受けやすい

  • 病気に弱い品種も多く、風通しが命

トマトはよく言えば“繊細”、
悪く言えば“気難しい”タイプです(笑)

ピーマンの性格

  • 根が強く、比較的タフで長く収穫が続く

  • 真夏の高温にも比較的耐えてくれる

  • 多少のストレスには「あんまり気にしないよ〜」という雰囲気

トマトに比べると、
**「どっしり構えた相棒」**という感じ。

だからこそ、
トマトとピーマンを一緒に作ることで、
収穫シーズンのリスク分散にもつながっています


2. 農家の一年は「種をまく前」から始まっている⏳

トマト・ピーマン栽培は、
タネをまいて苗を育てるところから…と思われがちですが、
実はその前の**「土づくり」**が勝負のスタートです‍

◆ 秋〜冬:収穫が終わっても“畑の仕事は続く”

  • 収穫が終わった株を片付ける

  • 残った根や茎をすき込んで分解を促す

  • 堆肥や有機質肥料を入れて、土の“ごはん”補給

トマトやピーマンは、
たくさんの実をつける分だけ、土の栄養をしっかり使います。

だからこそ、**「来年に向けて土を休ませながら育てる」**イメージで、
ふかふかの畑をつくっていきます。

◆ pH・微生物・排水性…地味だけど大事なチェックポイント

  • 土が酸性に傾きすぎていないか(pHチェック)

  • 大雨のあと、水が溜まりやすい場所はないか

  • 根がしっかり伸びられる固さかどうか(スコップを刺して感触確認)

こうした一つ一つの地味な確認が、
**「おいしいトマト・ピーマンになるかどうか」**を左右します。

“良い野菜はいい土から”というのは、
本当にその通りなんです


3. タネまき・育苗は“保育園”のような時間

冬が終わり、春が近づいてくると、
いよいよタネまきと苗づくりのシーズンが始まります。

トマトとピーマンは、
直接畑にタネをまくのではなく、
育苗ハウスで苗を大事に育ててから畑に出してあげるのが一般的です。

◆ タネまきの日は「逆算」で決める

  • いつ頃から収穫を始めたいか

  • 出荷のピークをどの時期に合わせるか

  • その年の気温・桜の開花などから“季節の進み具合”を読む

これらを全部頭の中に入れて、
**「タネまきはこの週」「定植はこのあたり」**と逆算していきます

少し早すぎても、遅すぎてもダメ。
毎年少しずつ答えが違う“難問”です

◆ 育苗ハウスは毎日様子を見に行く“子ども部屋”

  • 発芽したての双葉がしおれていないか

  • 温度が高くなりすぎていないか(換気)

  • 水やりが多すぎないか・少なすぎないか

トマトの苗は、
水を与えすぎるとひょろひょろになってしまいます。

ピーマンの苗は、
育ちはゆっくりですが、根がしっかりするとグッと強くなります。

一つひとつのトレーを見ながら、

「この子たちはしっかりした苗になるなぁ」
「この列は少し水を控えようかな」

と、まるで保育士さんのような気持ちで育てています✨


4. 畑デビュー!定植からが“本番の始まり”

苗が15〜20cmくらいに育ち、
茎もしっかり太くなったら、いよいよ畑へのお引っ越しです。

◆ 植え付けの日は“天気予報とにらめっこ”

  • 強風予報の日は避ける

  • 寒の戻りが来そうなときは後ろ倒し

  • 雨の前後のタイミングで土の状態を見極める

苗はまだまだ繊細。
植え付け直後に強風や低温が来ると、
活着(根が土になじむこと)に大きなダメージを受けてしまいます

畝にマルチ(黒いビニール)を張り、
一本一本、苗の顔を見ながら植えていく。

このとき、

  • 深く埋めすぎない

  • 根鉢を崩しすぎない

  • 苗がまっすぐ空に向くように植える

など、細かいポイントもたくさんあります。

「よし、ここがお前の新しい部屋だぞ〜」
そんな気持ちで植えています


5. トマトの“水加減”と、ピーマンの“スタミナ管理”

定植が終わると、
いよいよトマト・ピーマンの成長ステージが本格的にスタートします。

ここからは、
**「水・肥料・温度・風」**のバランスとの戦いです

トマト:甘さを決めるのは「水をやりすぎない勇気」

トマトは、水をやりすぎると

  • 実が水っぽくなる

  • 皮が薄い品種だと割れやすくなる

  • 味がぼやけてしまう

逆に、水を絞ると

  • 甘さがギュッと濃くなる

  • 実の締まりが良くなる

…けれど、絞りすぎると

  • 木が弱ってしまう

  • 花が落ちる

  • 生育が止まってしまう

このギリギリを攻めるのが、
トマト農家としての腕の見せどころです

晴れの日が続くときは「もう一日我慢できるか?」
雨のあとには「今日は水を控えよう」

毎朝、葉の色・土の乾き具合・実の付き具合を見ながら、
「今日の一手」を決めています。

ピーマン:長く収穫を続けるための“スタミナ配分”

ピーマンは、一度勢いがつくと、
次から次へと花を咲かせて実をつけてくれます。

でも、放っておくと

  • 株が疲れてきて実が小さくなる

  • 枝が混みすぎて病気が出やすくなる

そこで、

  • 枝の整理(不要な枝を切る)✂️

  • 途中で少し追肥してあげる

  • 実を小さいうちに早めに収穫して株を休ませる

など、「マラソンランナーのペース配分」のようなイメージで管理していきます。

トマトが短期決戦型だとすると、
ピーマンはじっくり長期戦型‍♂️
両方がいることで、農園全体のリズムも作りやすくなります。


6. いざ収穫!「今が食べごろ」を見極める目✨

トマトもピーマンも、
いよいよ色づき始めると農家としてもワクワクが止まりません。

トマトの収穫タイミング

  • へたの近くまでしっかり色が回っているか

  • 品種ごとに“完熟の色”を覚える

  • 実を軽く触ったときの弾力

これらを見ながら、

「この子は今日だ」
「この列はあと1〜2日待とう」

と判断していきます。

青いうちに取りすぎると、
見た目は赤くなっても味が乗らないことがあります。

逆に完熟を畑で待ちすぎると、
輸送に耐えられないくらい柔らかくなってしまうことも

「おいしさ」と「届けるための強さ」
両方のバランスを考えながら、収穫のタイミングを決めています。

ピーマンの収穫タイミング

  • ツヤがあり、張りがあるか

  • 品種に応じた大きさになっているか(あえて小さめで収穫することも)

  • ヘタまわりがしっかりしているか

ピーマンは、少し早めに収穫することで

  • 種が少なく、苦味がやわらかい

  • 肉厚でもやわらかい食感になりやすい

というメリットもあります。

反対に、あえて完熟(赤やオレンジ)まで育てて、
甘みを楽しんでもらうこともできます


7. トマト・ピーマン農家が伝えたい「おいしい食べ方」ちょっとだけ

せっかくなので、
畑目線での“推しの食べ方”も少しだけご紹介します。

トマトは「まずは塩だけ」が本気のオススメ

  • 冷やしすぎない(冷蔵庫から出して少し置く)

  • くし切りにして、塩をひとつまみ

これだけで、
トマトが持っている甘さ・酸味・香りが一番よく分かります。

オリーブオイル+塩
大葉+しょうゆ
なども相性抜群です✨

ピーマンは「焼く・蒸す」で甘さがぐっとアップ

  • 丸ごとグリルに入れて焼きピーマン

  • オリーブオイルと塩だけで蒸し焼き

  • フライパンでじっくり素焼きしてからポン酢をジュッと

「ピーマン=苦い」というイメージを持っている方にこそ、
**“じっくり火を通したピーマン”**を試してほしいです


8. まとめ:トマトとピーマンで、食卓をもう一色カラフルに

  • トマトとピーマンは、性格の違う“相棒作物”

  • 農家の一年は、土づくり→苗づくり→定植→管理→収穫の積み重ね

  • おいしさの裏には「水の加減」「スタミナ配分」「収穫のタイミング」がある

  • シンプルな食べ方こそ、野菜の本当の味が分かる

スーパーや直売所でトマト・ピーマンを手に取ったとき、
ふと、畑の景色や農家の一年を思い出してもらえたら嬉しいです

今日の食卓に、
「生のトマト」「焼きピーマン」が一品増えたら…
生産者として、こんなに幸せなことはありません

 

 

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